人間は霊的な生命である。
物質の世界で物質の身体を着たから本能が優先するのである。
人間がまだ物質の世界に生まれていなかった頃、人間の本性は自由であった。
とにかく全てに自由であった。
食べる必要がないので、働かなくても良い。他の生命を殺す必要がない。
念じれば幽質は変化するから、欲しいものは手に入る。
ずっと寝ていても構わない。他者と争う必要がなかったのである。
しかし、人間は不自由を求めた。それもまた、自由だったのである。
物質の身体を着るという自由を選択した。
その結果、不自由になった。そして、食べねばならず、他者と争うことになった。
対立は相手を傷つけた。
そうした攻撃的な心理で幽質の世界に戻った結果、争いの世界ができてしまった。
攻撃し合う人間が集まると、幽質の世界も変化した。幽質は自在に変化するからである。
そして、下の世界ができた。
不幸も、苦悩も、人間の自由な意思が作ったものである。
幽質界の本質は自由である。