霊魂の世界は辛い世界であった。スピリチュアルでよく言われる、楽しい世界では決してないのであった。
下の世界に入れば、苦しみしかない。上の世界には幽体が成長しないと入れない。標準的な世界では、心が追い詰められていくのであった。
A君は苦しんだ。姿は若くても、本当は老人ばかりの中で、何もしないで生きられるものではなかった。
A君は、それから、霊魂の世界を脱出する為に外に出て情報を集めた。何回か痛め付けられたが、それでも、元の世界に帰りたかった。
そして、とうとう、その方法を見つけた。
A君は元の世界(この世)に帰って来たのである。
しかし、家族であれ、誰であれ、A君の姿が見える人はいなかった。
そして、また、何もすることがなくなった。今度は独りぼっちになってしまった。
そして、また、時が流れた。
A君は下の世界から来た恐ろしい霊魂達に、監視され、命令される霊魂になっていた。

