霊魂学から見た宗教 15 宗教法人の課税

 

宗教法人が非課税なのは、正しい事ですか?

この世の法律や制度に、絶対正しい、はありません。

その国の事情に合わせて、より正しく、より適切な決まりが作られています。

ですから、時代が変わって事情が変われば、法律も変わります。

 

では、現時点の日本の制度としては良い制度ですか?

改善点はあるとしても、現状で、どうしても変更しなければならないというほどの事ではないと思われます。

 

どうしてですか?

宗教法人は宗教活動についてのみ非課税だからです。

公益法人ですから、宗教活動は非課税ですが、収益事業は課税されるのです。

宗教法人が幼稚園を経営したり、駐車場を経営したりすれば、収益事業になりますから課税されます。

また、職員の給与は賃金労働者と同じで、課税されます。

ですから、僧侶も、神主も、自分の給料については課税されています。

 

では、宗教法人に課税すべき、という人がいるのはどうしてですか?

巨大な宗教団体が大きな建物をいくつも建てて、お金儲けばかりしているように見えるからだと思われます。

そうした教団から税金を取れば、国や国民の為になると思うのでしょう。

 

それは、間違いですか?

基本的には間違いです。

例を挙げて説明しましょう。

ある村に神社があります。小さくても宗教法人です。

その神社は村人のお金で成り立っています。

神社が古くなるので、新しくする為に村人がお金を出し合いました。

三千万円集まりました。貴重なお金です。

ところが、法律が変わって宗教法人も課税されると言われました。

所得税に住民税、消費税まで取ると言うのです。

それでは、神社は建ちません。

村人は更にお金を出さなくてはなりません。

これは正しい事でしょうか?

 

間違いだと思います。

そうです。

宗教団体というのは、信者の為の団体なので、お金を出すのは信者自身なのです。

それが会社との違いです。

会社は物を作って売るなどして、お金は社員以外から入ります。

ですが、宗教法人は自治会と同じです。

自分達でお金を出して、自分達の為に運営しているのです。

一般の人達は巨大な宗教団体しか見ていないのだと思います。

ですが、巨大な団体でも宗教活動についてのみ非課税なのですから、信者以外には本来無関係なのです。 寄付の強要が行なわれているとすれば問題ですが、その場合は、一刻も早く信者が目を覚ます必要があるのです。

 

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