霊魂学から見た宗教 16 宗教法人になるには?

宗教法人には簡単になれるのですか?

いいえ、なれません。

宗教活動の実績があるだけでなく、祭壇のある宗教施設が必要になります。

個人の家では認められません。

 

では、小さな宗教では無理ではありませんか?

無理です。お金のある団体しか宗教法人にはなれません。

仮に、小さな宗教があったとします。

その宗教は法人ではないとします。

その宗教は、信者がいつでもお参りできる祭壇のある施設を建てたいとします。

その宗教の信者が特定の地域の人ばかりであれば、その地域に建物を建てれば良いのですが、複数の県にまたがって信者がいました。

その場合は、なるべく交通の便が良い場所が理想です。

その宗教の代表が調査しました。

建物に五千万円、土地に五千万円かかる事が分かりました。

一億円の寄付が必要です。

信者の数は五百人でした。

五百人で一億円集めるには、一人、二十万円寄付しなければなりません。

一人当たりといっても、信者の中には子供もいます。子供に寄付はできません。

そうなると、一人、二十万円では足りなくなります。

家族全員が信者の家は、家族で百万円以上出さなければなりません。

ですが、信者の集まる場所がありません。

公共施設を借りようとしたら、宗教お断り、と言われてしまいました。

宗教でも良いという施設と、駄目だという施設があったのです。

宗教可の施設は競争率が高くなるのでした。

宗教の代表は無理しても建てるしかないと判断しました。

ところが、代表は知りませんでした。

建物を建てる為に信者から寄付を集めても、税金がかかるのでした。法人ではないからです。

一億円に対して税金がかかってはどうにもなりません。

所得税だけでも大変な額になってしまいます。

何とか経費にできないものかと調べましたが、土地は個人の所有になると聞きました。

結局、建物は建ちませんでした。

日本の法律では、祭壇のある建物がないと宗教法人にはなれません。

ですが、そうした建物を建てるには、お金がかかります。その負担は信者に回ります。

ですから信者の負担を考える宗教は法人にはなれませんので、個人収入として課税されます。一方、信者に寄付を強要したり、強引な布教で信者を増やしたりして、寄付の額を増やした宗教は、法人になり、課税されないのです。

本が爆発的に売れた団体は別ですが、それ以外の宗教は普通、口コミで広がります。

そんなに急に信者が増えるものではありません。

そうなると、何かしら極端な布教活動をする宗教でないと、非課税にはならないのです。

もちろん、中には真面目であっても信者が集まる宗教団体もあるでしょう。

ですが、そうした団体は少ないように思えます。

 

残念に思います。

 

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