Q
宗教法人には簡単になれるのですか?
A
いいえ、なれません。
宗教活動の実績があるだけでなく、祭壇のある宗教施設が必要になります。
個人の家では認められません。
Q
では、小さな宗教では無理ではありませんか?
A
無理です。お金のある団体しか宗教法人にはなれません。
仮に、小さな宗教があったとします。
その宗教は法人ではないとします。
その宗教は、信者がいつでもお参りできる祭壇のある施設を建てたいとします。
その宗教の信者が特定の地域の人ばかりであれば、その地域に建物を建てれば良いのですが、複数の県にまたがって信者がいました。
その場合は、なるべく交通の便が良い場所が理想です。
その宗教の代表が調査しました。
建物に五千万円、土地に五千万円かかる事が分かりました。
一億円の寄付が必要です。
信者の数は五百人でした。
五百人で一億円集めるには、一人、二十万円寄付しなければなりません。
一人当たりといっても、信者の中には子供もいます。子供に寄付はできません。
そうなると、一人、二十万円では足りなくなります。
家族全員が信者の家は、家族で百万円以上出さなければなりません。
ですが、信者の集まる場所がありません。
公共施設を借りようとしたら、宗教お断り、と言われてしまいました。
宗教でも良いという施設と、駄目だという施設があったのです。
宗教可の施設は競争率が高くなるのでした。
宗教の代表は無理しても建てるしかないと判断しました。
ところが、代表は知りませんでした。
建物を建てる為に信者から寄付を集めても、税金がかかるのでした。法人ではないからです。
一億円に対して税金がかかってはどうにもなりません。
所得税だけでも大変な額になってしまいます。
何とか経費にできないものかと調べましたが、土地は個人の所有になると聞きました。
結局、建物は建ちませんでした。
日本の法律では、祭壇のある建物がないと宗教法人にはなれません。
ですが、そうした建物を建てるには、お金がかかります。その負担は信者に回ります。
ですから信者の負担を考える宗教は法人にはなれませんので、個人収入として課税されます。一方、信者に寄付を強要したり、強引な布教で信者を増やしたりして、寄付の額を増やした宗教は、法人になり、課税されないのです。
本が爆発的に売れた団体は別ですが、それ以外の宗教は普通、口コミで広がります。
そんなに急に信者が増えるものではありません。
そうなると、何かしら極端な布教活動をする宗教でないと、非課税にはならないのです。
もちろん、中には真面目であっても信者が集まる宗教団体もあるでしょう。
ですが、そうした団体は少ないように思えます。
Q
残念に思います。