1章 5 ある信仰者Ⅲ

それから、ひと月も経ったであろうか。

先輩に対して上の世界から指示が来た。

太陽の神に仕えている高級霊魂が集まるので、Aさんと一緒に来なさい、というものであった。Aさんは驚いた。そして、喜んだ。

 

Aさんは知った。

この世の人達が太陽神に祈り続けた結果、その祈りを知った霊魂達が、上の世界に報告していたのである。

その報告は更に上へと伝えられ、長い間に太陽神に仕える霊魂集団が出来ていたのであった。

太陽神に対する信仰が世界的だったので、念の数も多かったからである。

 

霊魂達の集会は素晴らしいものであった。Aさんからは眩しくて見えにくい幽体の霊魂が大勢いたからである。

幽質界では、Aさんの周りには自分と同じような幽体の霊魂しかいなかった。その為に、眩しく見える霊魂を見たのは、これが初めてだったのである。

 

こうした霊魂の幽体から発せられる幽気という霊的な気が、祈っている人の幽体に接触するのであった。

Aさんは驚いた。

祈りの本当の価値は、実は、上の世界の幽気との接触にあったのである。

祈っている人の幽体が上の世界の幽気と接触して、活力を得たのであった。

この世の人間の幽体が活力を持ち、性質が良くなれば、死後は下の世界に入らずに済むからであった。

下の世界がどれだけ恐ろしいか、Aさんは先輩から聞いて知っていた。

 

Aさんは太陽信仰を世界中の人達に広めたいと思ったのであった。

 

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