1章 3 ある信仰者Ⅰ

ある国のある場所に、Aさんという人が住んでいた。

Aさんは太陽神を信仰していた。

毎朝起きると太陽に祈った。

夜は太陽が見えないので、月に対して祈った。

神様がどこにいらっしゃるのかは分からない。それでも、どこかで見ていただけるのではないか、そんな期待を持っていたのである。

けれども、何の返事もなかった。

それでも、Aさんは祈りをやめなかった。何かをして欲しいという祈りではなかった。ただ、神様と繋がっていたかったのである。

 

やがて、年を取った。そして、病気になった。

Aさんは他界する時期を迎えたのである。

 

Aさんの肉体が機能を停止した。そして、幽体は物質の世界を離れた。

Aさんは死後の世界、水波霊魂学で言う幽質界で生活する事になった。

幽質界は良い世界であった。食べなくても良い世界だったからである。

この世でのAさんは生活が大変であった。食べるのに苦労していた。そんなAさんにとっての幽質界は、天国のような世界だったのである。

もちろん、天国ではない。しかし、食べる苦労が不要になったのは大変大きな事だったのである。

 

そんなAさんがこの世に戻る事になった。死んでからかなりの年月が経ってからであった。

Aさんの事をいろいろと心配して教えてくれていた霊魂が、この世の人を助ける活動をする事になり、一緒に行く事になったのである。

 

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