Q
霊的身体である幽体が成長すると、死後、上の世界に行ける事は分かりました。
ですが、霊的身体が成長すると、どうして、魂も進歩するのですか?
A
霊的な身体とは、本来は、魂そのものだからです。
まず、霊的な世界について知る必要があります。
高級霊魂によれば、死後に入る幽質界は食べなくても良い世界です。
強く念じれば、何でも出て来ます。念で幽質が変化するからです。
食べなくても良い、というのは、他のいわゆる霊界通信でも、おおむね一致しています。
霊魂の世界の入り口付近については、普通の霊魂でも知り得るからです。
これは、大変に重要な事なのです。
人間が初めて霊魂の世界に入った時には、幽体には内臓もあれば筋肉もあります。それは、肉体と重なっていたからです。
肉体と同じ形なのです。
ですから、誰であるのかが分かるのです。顔があるからです。
ところが、幽体は食べません。そうなると、消化器は不要になります。消化器は全く動きませんから、時間が経つと消失してしまうのです。
筋肉も同じです。
幽質界は物質の世界の引力の影響を受けません。ですから、念の力だけで移動できるのです。
手や足を動かす神経も要りません。
つまり、時間が経つと、幽体は肉体の器官が何も必要なくなるのです。
本来、幽質界にだけ存在している生命は物質の世界に下りていませんから、物質の身体を持った事がありません。
そうした生命は脳すらないのです。
人間に脳があるのは、物質の世界で肉体を着たからなのです。
物質の世界は食べねばなりません。ですから、いろいろな機能が必要なのです。
肉体を着なければ、幽体は目を持たず、耳も持ちません。脳も持ちません。それでも、見えていたのです。
つまり、人間の幽体は幽質界に長くいると、意識が幽体を着ている、という状態になるのです。
もちろん、霊体も同じです。
肉体の意識は脳に縛られています。
ですから、なかなか進歩しないのです。
動物や植物がかわいそうでも、食べねば生きられないからです。
愛を語っても限界があります。他人の子の空腹を満たす為に、自分の子を飢えさせる事はできないからです。
一方、幽質の世界は違います。
そうした制約がありません。愛はどこまででも深くなり得るのです。
Q
人間の霊魂は目や耳が無くなるのですか?
A
いいえ、人間の霊魂は顔の美醜にこだわりがあります。この世の感覚を持って霊魂の世界に入っています。自分の顔に何もついていないのは嫌なのです。
ですから、大抵の霊魂は目も耳もあります。
Q
では、霊的身体が成長すると意識も成長するのですか?
A
そうです。
幽体は、高級な幽気、霊体は高貴な霊気を吸収する事で成長します。
高級な幽気を得ると幽体の意識は感動します。そして、上の世界に強い憧れを抱くのです。高級な幽気を持つ霊魂達を尊敬するようになります。
ましてや、霊気は高貴そのものです。自分の魂が消えても高貴な霊魂に尽くしたいと願うそうです。
つまり、霊的に、高級、そして、高貴な気を得る事で、魂の持つ本質が甦るのです。
意識が自分の力で自分の本質を甦らせる事は困難です。ですが、霊的な気を得る事でそれが可能になるのです。
Q
この世にいる人間でも同じですか?
A
同じです。
高級な幽気や高貴な霊気を得る事で、幽体の意識や霊体の意識が変化します。
肉体の脳を使用している間は、どうしても脳が優先してしまうので、肉体の意識はなかなか進歩しません。
ですが、幽質の世界に入って、肉体の脳から解放されると変わります。
それまでの肉体の意識は幽体の表面意識になっています。肉体を捨てて幽体を使用する意識になっているからです。
一方、それまでの幽体の意識は潜在意識になります。
それまでは、肉体の意識と幽体の意識でした。
ですが、今度は共に幽体を使用する意識です。
そのため、潜在意識の影響が強くなるのです。
この世で幽体を成長させていた人は、その幽体の性質に相応しい世界に入っています。
その世界で幽体の潜在意識の影響が強くなりますから、より成長した心理が現れやすくなるのです。
幽質界に入ると魂の本来の姿が現れやすくなります。
ですから、結局、霊的身体の成長が魂の成長なのです。
肉体の脳に縛られた意識が自分をどんなに見つめても、霊的な部分は分かりません。
しょせん、井戸の中のカエルでしかないのです。
本当の自分、それは、物質の世界に生まれる前の自分だからです。
これについては、本 『二本足の霊魂』 『神界の剣』 をお読みください。
この世でどんなに善い事をしても、心を見つめても、魂の進歩には繋がりません。それは、肉体の脳に縛られている意識の変化にすぎず、魂の全体ではないからです。
霊的身体を正しく知らない限り、真の進歩はありません。
★分かりました。