1 霊媒現象のパターン
Q 霊媒現象はどのような仕組みで行われているのですか?
A 全員同じではありません。いくつかのパターンがあります。
まず、この世の人間の側から見た場合と、霊魂の側から見た場合で説明が変わります。
この世の人間から見ると、仕組みは大きく分けて二通りです。
浅い入神状態(トランス状態)で行なう場合と、深い入神状態で行なう場合です。
霊媒現象を開始すると霊媒の意識が薄れていきます。そのうち、霊魂が話したり文字を書いたりします。
霊媒の意識がほとんどない状態が深い入神状態です。霊媒の意識がはっきりとある状態が浅い入神状態です。
その中間的な状態の人もいますから、実際には二通りではなく、いろいろなのですが、説明がしやすいので深い状態と浅い状態で説明します。
入神状態が深い霊媒の場合は、自分は何を話したのかをよく知りません。意識が薄れているからです。
浅い状態の霊媒は何を話したのか、自分で理解しています。
霊感で話すという人もいますが、そうした人はここでは省きます。
入神状態が深い霊媒の場合は、霊魂の主張がよりはっきりと表現できます。ですが、浅い人はそうはいきません。
霊媒の意識が残っていますから、霊媒が言いたくない事はなかなか発言できません。霊魂は自分の言いたい事を言えない事がよくあります。
例えば、霊魂はキリスト教は間違っている、と言いたいとします。ですが、霊媒がキリスト教を信じている場合は、途中で話が止まってしまったり、霊媒の意思によって、霊魂の主張ではない発言をしてしまう事があります。
ですから、霊媒現象は、深い入神状態の方が、より霊魂の言いたい事が伝わります。浅い入神状態では間違いが増えます。
ですが、深い入神状態は危険が伴います。
霊媒の意識が希薄なので、霊魂がビルから飛び下りても、霊媒は阻止できません。
誰かを殺す、と霊魂が言うと、後で大変な事になります。自分の発言ではないのに、批判を浴びる事になります。
実際には、深い、浅いの中間の場合がありますから、どの程度、霊魂の発言なのか、どの程度、霊媒の意識が邪魔しているのか、その見極めが難しいのです。
ですから、正しい霊媒現象を起こす事は本当に難しいのです。
2 霊魂から見た霊媒現象
Q 霊魂にとって霊媒現象を起こす事は難しい事ですか?
A 非常に難しい事です。
人間の側から見た霊媒現象は入神状態が深いか浅いかの違いですが、霊魂の側から見ると、技術の差が大きく現れます。
まず、霊魂は元はこの世の人間でした。ですから、人間の先祖達です。この世にいた時は肉体を持っていました。肉体の目で人間を見ていました。その肉体が死んで火葬されました。ですから、人間の肉体は見えません。肉体の視力がないからです。
ですが、肉体と重なっていた幽体があります。幽体は全く同じ形をしていますので、幽体にも目があるのです。そして、脳に当たる器官もありますから、霊魂になっても幽体の目で見る事ができるのです。
ただし、見えるのは同じ次元のものだけですから、見えるのは人間の幽体です。物質世界の人間の肉体は見えません。
ただし、物質界の光景などは物質と幽質が重なるようにして存在しているので、何となくでも視覚できるのです。
近視の人の視力のようなものです。
つまり、霊魂はこの世がはっきとは見えていません。
人間の肉体は間気で幽体と接着しているので、幽体が見えれば、肉体の位置も分かります。
そうなると、霊魂はどのようにしたら、人間の口を使って自分の言いたい事を伝えられるのでしょうか?
まずは、側にいて話しかけます。何度も人間の幽体に語りかけます。
ですが、人間は何も感じてくれません。肉体の脳には霊魂の思いを感じる器官がないからです。
仕方がないので、人間の幽体を押し退けます。肉体と幽体を離そうとするのです。
接着が弱くて肉体から離れる部分があれば、自分の幽体をそこに侵入させます。
何とか、首から上の幽体を肉体からずらす事ができれば大成功です。
霊魂が人間の幽体に成り代われます。
人間の幽体は肉体と重なっていますから、肉体の意識や脳に影響を与える事が可能なのです。
この世に新しく誕生した肉体はすぐに幽体と重なりました。肉体の脳が成長するに伴って幽体の脳も同じように変化しました。肉体の脳が意識活動すると、幽体の脳に当たる部分も全く同じ形態をしていますので意識活動をしていたのです。
ですから、幽体にも意識があります。そして、重なっているので、肉体の脳を使用している意識に強い影響を与えていたのです。
幽体の意識が影響を与えていたのですから、霊魂も重なれば影響を与える事が可能だったのです。
そして、霊魂が頑張って練習すると、霊媒現象が起きるのです。
霊媒の意識が希薄になると脳を使用する力が弱くなります。それを利用して、自分が脳を使用しているかのごとし状態を作るのです。
そうした事ができる霊魂はめったにいません。ですが、不可能ではないのです。
こうした霊媒は入神状態が深い霊媒ですから、危険な状態にあります。
それは、霊的にも危険なのです。
肉体と幽体を無理に離しているのですから、接着剤である間気の接着力が弱くなります。
そうなると、霊魂がいなくなっても、元の通りに接着できないかもしれません。そうなると、幽体が肉体からずれますので、不道徳な事をする霊魂がイタズラするかもしれません。
高級霊魂はこうした事は決してしません。
ですが、倫理観のない霊魂ならば、こうした現象を起こす可能性があるのです。
倫理観のない霊魂が霊媒を使っていろいろと話したとしても、信用できません。嘘かもしれないからです。
結局、こうした技術で行なわれる霊媒現象があっても、信用できないという事になります。
3 幽体を使う霊媒現象
Q では、真面目な霊魂はどんな風にして霊媒現象を起こすのですか?
A 霊媒の幽体の意識を使うのです。
普通の霊魂は幽体しか見えていません。
高貴な霊魂は別です。
ですが、普通の霊媒に高貴な霊魂は関与できませんので、ここでは語りません。
要は、幽体を持つ霊魂は幽体に干渉するという事なのです。霊体を持つ高貴な霊魂は霊体にしか関与できません。
また、霊体の霊魂は幽体の霊魂とはいろいろな意味で違います。視力に関しても違います。
幽体の霊魂の場合は人間の幽体を使用するのです。
人間には表面の意識の他に潜在している記憶や感情があります。
小学校の頃の記憶もあれば、中学校時代の記憶もあります。その時の心理も残っています。その頃の悔しい思いや楽しい思い、恥ずかしい思いや苦しい思い、いろいろな心理が思い出となって残っています。
忘れている記憶もたくさんあります。
何かのきっかけで、こうした記憶や心理が甦ると、悔しくなったり、腹が立ったりします。
つまり、人は誰でも普段の意識とは別に潜在している心理があるのです。
また、多重人格者のように、自分の意識の中に別の人格ができて、独立した人格として登場する人もいます。
別の人格で他の人と話す、という人もいます。
つまり、人間は表面の意識以外にも人格を現す能力が備わっているのです。
という事は、広い意味で、潜在している心理は、独立して個性を表し得るのです。
そして、幽体の意識もその一つになり得るのです。
そうなると、霊魂は飛び付きます。霊魂は幽体が見えるのですから、人間の幽体の意識を利用できれば思いを伝え得る、という事になるのです。
ですが、簡単ではありません。
霊魂も時間を掛けて訓練しないと、正しい霊媒現象は起きないのです。
逆な言い方をすれば、霊媒現象は簡単に起きるはずがない、という事であり、簡単に起きたと言う人は、霊媒現象ではなく、心理現象である可能性が高いのです。
シルバーバーチのような演技は問題外です。
HP「霊魂学最前線 -霊魂の研究とは-」 を読んでください。
https://keizankan.com/saizensen/?page_id=106
嘘でない場合は、普通は心理現象なのです。
表面意識以外の心理が人格を持った精神疾患的な現象なのか、幽体の意識が霊魂のように振る舞っている現象なのです。
幽体の意識も人間の意識の一つですから、広い意味では潜在意識の一種と言えるのです。人間の意識は肉体の脳にとどまっていないのです。
ですから、脳だけを見ると、表面意識の奥は脳に限定されますが、幽体の意識があるので潜在意識が無限の広がりを持って行くのです。
*ニセモノ霊媒については動画をご覧ください。
「ニセモノ霊媒を見分ける!」
https://www.youtube.com/watch?v=BnG4P0GSVCs
「霊に関するQ&A - 霊界通信は信憑性がありますか? 残念ですが…。 -」
https://www.youtube.com/watch?v=uR9X1fOTsGc
「霊界通信Q&A - 西洋の有名な霊媒は全員ニセモノですか? -」
https://www.youtube.com/watch?v=EjwQ5P7Q6sE
「Q&A - 日本で行なわれてきた霊媒現象に信憑性はありますか? -」
https://www.youtube.com/watch?v=TKin-1_o6ew
4 正しい霊媒現象
Q では、霊媒現象は幽体の意識が問題になるのですか。
A 厳密には、幽体という身体そのものが問題になります。
何しろ、幽体は霊魂によっても、人によっても、性質が異なるからです。
幽体の性質が良い霊魂は幽質界でも上の世界にいます。
逆に、幽体の性質が性質の良くない霊魂は下の方の世界にいるのです。
これに関しては、
HP「霊魂学最前線 - 死後の世界 -」
https://keizankan.com/saizensen/?page_id=853
を読んでください。
上の世界の霊魂は下の世界の霊魂の幽体が見えにくく、下の世界の霊魂は上の世界の霊魂の幽体が見えにくいのです。
幽体の性質が近くないと見えにくいのです。
ですから、上の方に住む霊魂と交流して霊媒現象を起こす為には、霊媒の幽体も上の世界の霊魂の幽体の性質に似ていないといけないのです。
高級霊魂と交流するには、その前に幽体の性質を上げる訓練が必要なのです。ですから、修行もしないで高級霊魂と交流できる人はいないのです。
更には、幽体は霊魂から見えますが、幽体の意識が見える訳ではありません。この世の人間が他者の頭部を見たとしても、心が見えないのと同じです。霊魂も人間の幽体の頭部しか見えません。
そうなると、霊魂としては、霊媒の幽体の頭部に話しかける事になります。幽体の意識がそれを知ったとしても、今度は幽体の意識が霊媒の肉体の脳に影響を与えて、脳が話をしてくれないといけません。
つまり、霊媒の口は最終的には霊媒の脳が動かす訳ですから、幽体の意識が脳を動かせないと、うまくいかないのです。
それは、理論的には可能です。潜在意識が表面意識とは別の人格として口を動かせるのですから、霊魂が幽体の意識を操る事ができれば、霊媒現象は起き得るのです。
ですが、簡単ではありません。
霊媒との間に信頼関係がないと、霊媒の表面意識が霊言や自動書記をやめてしまいます。
また、幽体の意識も技術が必要になるのです。
結局、霊魂も、霊媒も、練習しないと、正しい、いえ、より正しい霊媒現象は起きないのです。
Q では、霊魂が外国人でも可能ですか?
A 外国人の霊魂であっても、違いはありません。
霊魂は幽質界で言葉を使用していません。思いがそのまま伝わって会話しています。
ですから、霊魂は幽体の意識に対しては思いを伝えます。
その思いを幽体の意識が脳を使用して言葉にします。
霊魂がイギリス人でも、霊媒が日本人の場合は、日本語を話します。