上の世界の霊魂が言う「高級」は、魂、あるいは心が美しいとか、成長しているとか、そうした事を基準にしている訳ではない。
高級の意味は霊的身体の性質を意味している。
霊的身体である幽体の性質の違いが、幽質の世界での居場所を決めているからである。
魂というのは、誰でも巨大である。魂は深遠なので、下の世界にいる霊魂でも、この世の人から見れば高級だと感じられるような心理はある。
下の世界の霊魂は霊体が未成長である。しかしながら、霊体はあるし、霊体の意識はある。霊体の意識はこの世の人間の心よりも美しいと言える。
つまり、魂の性質を計る事は容易ではないのである。
表に現れている心だけを見ても分からないのである。
表面の心は常に変化する。今、笑っていた人が、ちょっとした事で怒る。人の心は変化する。そんなものに上下高低は付けられない。
ただ、上の世界にいると、基本的に攻撃的な念は出さないので、心理は安定しているが、下の世界にいれば、常に苦悩しているので、心理が弱っていたり、自分勝手になっていたり、短気になっていたりする。
この世の人が両者を見れば、おそらく、心が立派な人が上の世界に入ると思うのであろう。
心の高低で住む世界が決まるわけではないのであるが、結果を見れば、そう思うのも無理はない。