Q
天皇霊について教えてください。
A
天皇の権威は本当は天皇霊にあります。
それがなければ、天皇に霊的な権威はありません。
天皇は天照大神の子孫とされてきました。
ですが、天照大神の霊(ヒ)を受け継ぐ人はこの世にはいません。
そうではなく、天皇という位、立場が問題なのです。
血統ではなく、いわば、霊統を重視しなければならないのです。
理由はどうあれ、天皇家は長くこの国の中心でした。
それは、日本の国の神祭りの代表としての家だったのです。
なぜなら、天照大神の霊力を現わす立場だからです。
政治権力を持った天皇もいましたが、本当の役割は、天皇が修行して、本物の天の神の力を国に降ろし、霊的な意味で人々を護る事にあったのです。
ですから、天皇になる血筋が誰なのかが問題なのではなく、一系であるのかどうかでもなく、男性か女性かでもなく、日本の修行者の代表として、神霊の御前に出られる人なのかどうか、が問題なのです。
だからこそ、天皇になる人は、その儀式において、禊をして、鎮魂をするのです。
天皇としての霊的な力を得る為です。
ですが、それは、一回の儀式で達成できる事ではありません。
少なくとも、十年くらいは指導者に付いて、修行しなければ身に付かない力なのです。
日本の天皇に必要なのは、高い学歴でも、常識でも、立派な振る舞いでも、気品でもありません。
ただ一つ、日本の国に神気を降ろす為の努力を、どの位、積み重ねてきたのか、なのです。
Q
歴史上、そんな天皇は居たのですか?
A
居たかどうか、それは知りません。
ですが、僧侶になったり、キリスト教が好きだという天皇では、神の力は降ろせません。
本人は自覚がなくても、その立場は霊的な立場だったのです。
忘れてはならないのは、天皇は天照大神の子孫としての権威で、歴史に長く生きてきたという点です。
三種の神器を持つ存在だという事を忘れてはいけません。
それらは、神話に基づいているのですから、天皇は宗教の分野の人なのです。
宗教の世界の人を国の象徴にする、という法律で良いのでしょうか。
そうではなく、天皇は国の象徴ではなく、一般人で良いのです。
天皇になる人は、本当の禊、本当の鎮魂を真面目に修行するべきなのです。
三種の神器は、神霊から認められた印(しるし)と解釈するべきなのです。
それが霊的な見方なのです。
天照大神の霊力を降ろし得る天皇を、日本の国民は敬ってきたはずなのであり、血統ではないのです。
昔の人達の思いの中には、日本の中心としての、神人しての天皇がいたのです。
Q
では、今の天皇制は霊的ではなく、ただの歴史と伝統ですね。
A
そうです。
霊的、神的な天皇は、天皇の血族である必要はないのです。

