Q
最近、女性天皇の問題が議論されています。霊的にはどう見るのですか。
A
どちらでも構いません。
まず、天皇制に対する考え方が問題です。
今の日本人のほとんどは、天皇が天照大神の子孫とは思っていません。
ですから、男系男子に限る、という発想があまり理解できません。
歴史や伝統に拘る人を除くと、女性天皇でも問題があるとは思えないようです。現代の天皇制は象徴だからです。
ですが、男系男子に限るという主張の人達は、天皇は霊(ヒ)というものを代々受け継いでいる、と考えているようです。
そうなると、決して譲れない、という事になります。
Q
霊的には、受け継いでいるのですか?
A
違います。
男性の天皇が受け継ぐのは、肉体の遺伝のみです。これは誰であっても同じです。
人間の子供は親から肉体の遺伝を受け継ぎます。
あとは、親の幽気を吸って育ちます。ですが、小さい時は、父親よりも母親の幽気を吸う事が多いのです。
ですから、霊(ヒ)とは無関係です。
ですが、信じる人達もいるという事です。
Q
では、天皇は霊的には普通の人間と同じ扱いで良いのですか?
A
もちろんです。
本来であれば、人権が必要です。人間なのですから、選挙権も必要です。
それなのに、象徴という分かりにくい立場にされてしまいました。
その家に生まれたばかりに、普通の人間として生きられなくなったのです。
かわいそうな人達です。
Q
象徴制は間違いですか。
A
もちろんです。
生まれた時から宿命を与えて、束縛してはいけません。
象徴制を続けるのであれば、せめて、成人するまでに自分で選べる権利があるべきです。
そうした権利を与えると後継者がいなくなるのであれば、いなくならないように対策を打たねばなりません。
Q
どんな対策ですか。
A
皇室の範囲を拡大しても良いですし、皇室は一夫多妻するのも一案です。
子供が多くなければ長くは続きにくいからです。
Q
それでは国民が嫌がりませんか。
A
おそらく認めないでしょう。
国民は人々の規範としての天皇を求めるでしょう。
ですが、人権を与えない上に、男系男子に拘るのであれば、その位の事は考えないと存続が困難になります。
皇太子になると、政治家になりたくてもなれません。これは人権侵害です。
公務が嫌いな人や、人の前に出るのが嫌な人は、辛い思いをします。
国民の中には、税金泥棒と言う人すらいます。
そうなると、皇室に生まれた女性は、一刻も早くに皇室を出たいと思う人も現れます。
天皇にならない自由は必要です。
Q
では、象徴という立場が問題なのですか?
A
どうした訳か、国民の象徴にされてしまう、という事がおかしな事だと気付くべきです。
その人が望んで象徴になるのでなければ人権侵害だと思えます。

